「SBI証券と楽天証券、どっちも評判はいいけど、両方を併用したほうがいいの?」「もし併用するなら、どう使い分ければいいの?」——ネット証券を調べはじめると、必ずぶつかる悩みだと思います。
先に結論からお伝えします。私は楽天証券をメイン、SBI証券をサブにして、6年間ずっと併用しています。NISAは楽天、特定口座はSBI、という形に分けています(後述のとおり、まだ移行の途中ですが)。ただし、全員に併用をおすすめするつもりはありません。
この記事を書いているのは、投資歴6年・実際に両方の口座を6年使い続けてきた会社員です。机上の比較ではなく、2社を並べて使った実体験をもとに書いていきます。
読み終わるころには、「自分は併用すべきか、それとも1社で十分か」を、自分の状況に当てはめてハッキリ判断できるはずです。
- 私の使い分け(NISAは楽天/日本の個別株はSBI)と、そう分けた理由
- 併用が”あり”な理由と、最初に知るべき大前提(NISAは1人1口座)
- 6年使って分かった正直なデメリットと、確定申告のリアル
- あなたが「併用すべき人」か「1社で十分な人」かの線引き
結論:全員に併用は勧めない。私のメインは楽天証券
私のメインは楽天証券です。理由はシンプルで、私自身が楽天経済圏のユーザーだから。楽天モバイルや楽天銀行を日常的に使っているので、証券口座も楽天でそろえると、入出金もポイントも何かと都合がいいのです。
ちなみに、楽天モバイルを実際に5年使った料金と通信の記録は、別記事で詳しく書いています。

ここで強調しておきたいのは、SBIと楽天は本当に甲乙つけがたいということ。どちらも優良なネット証券で、「こっちが正解」と言い切れるほどの差はありません。手数料も取扱商品も、ほぼ横並びです。
だからこそ、メインの選び方はシンプルでいい。今あなたが使っている経済圏に素直に乗るのが正解です。
- すでに楽天モバイルや楽天カードを使っているなら → 楽天証券をメインに
- すでにSBIや三井住友カードを使っているなら → SBI証券をメインに
私のように楽天をずっと使ってきた人間が、わざわざメインをSBIに移すのは、正直かなりの労力です。逆にSBIをメインにしている人は、無理に楽天へ乗り換える必要はありません。SBIのまま使うのが、いちばんストレスがないはずです。
私の現結論は「メインは楽天、サブにSBIを足して併用」。その理由を、ここから具体的に書いていきます。
そもそもSBIと楽天の併用は”あり”なのか
結論、ありです。証券口座は1人で何社でも開けます。ただし、併用を考えるなら最初に押さえておくべき大前提が1つあります。
NISA口座は、1人1口座しか持てません。つみたて投資枠も成長投資枠も、その年に使えるのはどちらか一方の証券会社だけ。SBIと楽天の両方でNISAを使うことはできません。
一方で、特定口座(課税口座)は何社でも持てます。ここがポイントです。
- NISA → どちらか1社に集約するしかない
- 特定口座 → 複数社に分けられる
だからこそ、「NISAは楽天、特定口座はSBI」という分け方が成立します。これが併用という戦略の土台です。この前提を理解しないまま「両方でNISAを使えばお得」と思っていると、最初でつまずきます。
私がSBIをサブで開いた理由
私がSBIをサブとして開いたきっかけは、NISAは楽天、特定口座はSBI、と明確に分けて管理したかったからです。
分けたかった理由は、リスク分散です。証券会社には「分別管理」(顧客の資産を会社の資産とは分けて管理する仕組み)があるので、1社にまとめても制度上は守られています。それでも、万が一に備えて、口座そのものを物理的に分けておきたかったというのが正直なところです。
これは副次的なメリットだったのですが、口座を分けたことで頭の中も整理されました。「非課税で長期に積み立てるのは楽天のNISA」「課税口座の取引はSBI」と、使い道がパッと切り分けられる。管理画面を見たときの迷いが減ったのは、想定外の収穫でした。
「SBIが先・楽天が後追い」だと感じる場面
6年間2社を並べて見ていると、ある傾向に気づきます。手数料やコストの引き下げは、SBIが先に動いて、楽天が追随するという構図です。
わかりやすいのが、2023年の国内株式の売買手数料の無料化。SBIが「ゼロ革命」を打ち出し、ほぼ間髪入れず楽天が「ゼロコース」で続きました。口火を切ったのはSBIで、楽天が追いかけた形です。
ただし、「何でもSBIが先」というわけではありません。ここは正直に書いておきます。
たとえば高配当で人気の米国ETF「SCHD」に連動する投資信託は、実は楽天のほうが先(2024年9月)で、SBIが後(同年12月)でした。商品ラインナップの先陣は、むしろ楽天が切ることもあるのです。その後、信託報酬の引き下げ競争ではSBIが先行し、楽天が対抗して下げました。
整理すると、「新しい商品の先陣は楽天が切ることもあるが、コスト競争はSBIが起点になりやすい」——これが6年見てきた私の肌感です。
どちらをメインにしても、もう片方の動きが価格や商品に跳ね返ってきます。2社を見ておくと、業界の動きをいち早くキャッチできる。これは併用の地味な、でも本当のメリットです。
6年でこう使い分けている|NISAは楽天、日本の個別株はSBI
いまの分け方
私の投信の目的は、長期の資産形成です。だから買っているのはS&P500連動の投資信託、1本だけ。あれこれ手を広げず、ひたすら積み立てています。
積立額は、月5万円からスタートして、今は月10万円まで増やしました。
- NISA(楽天):S&P500の投資信託を非課税で長期積立。これが資産形成の主軸
- 特定口座(SBI):日本の個別株を買っています
新しく何かを買うときの判断も、これだけです。NISAの枠で買うなら楽天、特定口座で買うならSBI。商品ごとに証券会社を選び直すようなことはしていません。
お金の流れも、起点は楽天銀行にまとめています。楽天証券は楽天銀行と連携させていて、SBIへは楽天銀行から送金する形です。入り口が1つなので、口座が2つでもお金の動きが散らかりません。「2社あると管理が面倒では」と思われるかもしれませんが、私の場合はここでまとめてしまっています。
実際の積立実績がこちらです。

〔投信評価額:約600万円(2026年6月30日時点)〕
派手な使い分けはしていません。むしろ「投信は1本に絞ってシンプルに」「口座だけNISAと課税で分ける」という、地味で再現性のある運用です。6年続けてみて、複雑にしないことが続けるコツだと実感しています。
この投信を実際どれくらい放置してきたのか、運用画面ごと別記事にまとめました。

なぜ分けたのか|金額が膨らんできたから
最初からこの形だったわけではありません。元々は楽天1本でやっていました。
分けようと思ったきっかけは、金額が膨らんできたことです。額が小さいうちは1社にまとめていても気になりませんでしたが、増えてくると「全部を同じ場所に置いておくのはどうなのか」と思うようになりました。
そこで、特定口座のものはSBIで管理しようと考えました。NISAは1人1口座なので動かせませんが、特定口座なら分けられます。
つまり私の場合、「最初から使い分けを設計した」のではなく、「金額が増えてきたから、後から分け始めた」というのが実際です。
正直に言うと、まだ移行の途中です
ここは書かないほうが記事としてはきれいなのですが、正直に書きます。いま私の口座は、まだきっちり分かれていません。
元々が楽天1本だったので、楽天の特定口座にも、以前買った分が残っています。新しく買うものだけをSBIに寄せている状態で、過去の分はそのままです。
どこかで楽天の特定口座の分をSBIへ移管したいとは思っています。ただ、まだ実行していません。実際にやってみたら、その手順と感想を別記事に書くつもりです。やっていないことを「こうすればいい」と書くのは違うと思うので、ここでは「そう考えている」という事実だけにとどめます。
使い分けの記事はどれも完成形を書いていますが、実際は1社で始めて、あとから少しずつ分けていく人のほうが多いはずです。私もその途中にいます。いま1社しか持っていない方も、焦って全部を組み替える必要はないと思います。
使ったからこそ言える併用のデメリット
正直に書きます。二重管理は、普段の生活ではまったく面倒に感じません。私は毎日トレードするわけではないので、口座が2つあっても手間にならないのです。
デイトレードのように頻繁に売買する人なら話は別かもしれませんが、長期積立メインなら口座が2つでも負担はほぼゼロです。
唯一の不満を挙げるなら、確定申告です。2社分の手続きが必要になる場面があります。ただ、これも昔ほどの苦行ではありません。今はe-Taxに加えて、AIに下書きを手伝ってもらえば、思っていたほどの手間ではなくなりました。
あとは最初の口座開設の手続きくらい。でもこれは1回だけのことなので、私はまったく気にしていません。
実際にGemini・ChatGPT・Claudeに相談しながら確定申告を乗り切った記録は、別記事で詳しく書いています。

事実として補足しておくと、特定口座(源泉徴収あり)同士でも、2社の損益を通算したい年は確定申告が必要になります。損益通算(複数口座の利益と損失を相殺して税金を調整すること)をする年だけ、と考えてください。
逆に、通算する必要がなければ、源泉徴収ありの口座は基本的に申告不要のままです。「2社にすると毎年必ず申告が増える」というわけではない、と覚えておいてください。
で、あなたは併用すべき?
ここが一番大事なところです。6年使った肌感で、はっきり線を引きます。
併用が向いている人
- NISA口座と特定口座を、証券会社ごとにキッパリ分けて、スッキリ管理したい人(私がこのタイプです)
- 頻繁に取引していて、メインが使えなくなったときの「保険」が欲しい人(システム障害への備え)
1社で十分な人
- 運用額がまだ少なく、2社を回す手間をかけたくない人
ただし「1社で十分」の人にも補足があります。NISA口座だけなら、基本的に確定申告は不要です。2社目に特定口座を作っても、源泉徴収ありにしておけば、実質的な申告の手間はほとんど増えません。
だから「申告が面倒そう」という理由だけで併用を避ける必要は、あなたが思っているほど大きくありません。「少額だから手間をかけたくない」という人以外は、併用のハードルは意外と低い——これが私の結論です。
口座開設:持っていない側をサブで
併用すると決めたら、やることはシンプル。今あなたが持っていない側を、サブとして開くだけです。
すでにSBI証券を使っている人へ
サブに楽天証券を。楽天モバイルや楽天カードを使っているなら、相性は抜群です。
▶ 楽天証券
具体的な開設手順やつまずきやすいポイントは、こちらの記事で詳しく解説しています。

すでに楽天証券を使っている人へ
サブにSBI証券を。私とまったく同じパターンです。NISAは楽天のまま、特定口座をSBIで持つ形がおすすめです。
▶ SBI証券
どちらも持っていない人へ
普段使っているポイント・カードの経済圏に合うほうをメインに選び、もう一方をサブに。迷ったら、楽天経済圏なら楽天、三井住友カード(Vポイント)派ならSBIで問題ありません。
まとめ
私の結論は、「メインは楽天、サブにSBI。NISAと特定口座を会社ごとに分ける」です。でも一番大事なのは、テクニックよりも自分が今どっちの経済圏にいるか。そこに素直に乗るのが、結局いちばんストレスがありません。
- NISAは楽天でS&P500の投信、特定口座はSBIで日本の個別株。ただし元々は楽天1本で、移行はまだ途中
- NISAは1人1口座、特定口座は何社でもOK。これが併用の土台
- デメリットは確定申告くらい。長期積立なら二重管理の負担はほぼゼロ
- 「会社ごとに分けたい人」は併用向き、「少額で手間を避けたい人」は1社で十分
併用は、ハマる人にはとても快適で、合わない人には不要な手間です。この記事の「向いている人/1社で十分な人」の線引きを、自分に当てはめて判断してみてください。
「自分は併用したほうがよさそうだ」と思えたなら、次の一歩は持っていない側の口座をサブで開くだけ。今の経済圏に合うほうから、気軽に始めてみてください。
※本記事は筆者個人の運用経験に基づくものであり、特定の投資手法を推奨するものではありません。投資は自己責任で行ってください。手数料・ポイント還元・各種制度は変更される場合があるため、最新の情報は各社の公式サイトで必ずご確認ください。



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