確定申告をAIに聞きながらやってみた|Gemini・ChatGPT・Claude比較

AI活用

「確定申告」という言葉を見るだけで、なんとなく身構えてしまう——そんな会社員の方に向けて書いています。特定口座で株を売った後の入力欄、配当の申請、暗号資産のステーキング報酬の計算。どれも普段の生活では馴染みのない言葉ばかりで、国税庁のホームページを読んでも意味がつかみにくいものばかりでした。

そこで私が頼ったのが、AIです。結論から言うと、Gemini・ChatGPT・Claudeの3つのAIに聞きながら進めたことで、一人で調べるよりも理解しながら申告を終えることができました。ただし、AIに丸投げすれば楽になるという単純な話でもありません。

投資歴6年、エンジニア歴10年以上の会社員として、実際にAIを使って確定申告を乗り切った過程を、正直にうまくいかなかった部分まで含めてそのまま記録しました。読み終わるころには、AIを確定申告にどう使えば時間短縮と理解の両方につながるのか、具体的なイメージが持てるはずです。

この記事でわかること
  • 確定申告でAIに何を相談したか(特定口座・配当・暗号資産のステーキング)
  • Gemini・ChatGPT・Claude、実際に使ってどう違ったか
  • AIに任せて良かった作業・微妙だった作業
  • 「AIに聞きながらの確定申告」が向いている人・向いていない人

結論:AIに”丸投げ”せず”聞きながら”進めたから乗り切れた

先に結論を言うと、確定申告はAIに丸投げしないことが大事だと感じました。AIは必ずしも正しい答えを返すとは限らないからです。

実際、私はGemini・ChatGPT・Claudeの3つを使い、不安な点は同じ質問を複数のAIに投げてダブルチェックしていました。1つのAIの回答をそのまま信じるのではなく、参考にしながら自分でも確認する——このスタンスで進めたのが、結果的にはうまくいったやり方でした。

なぜAIに頼ろうと思ったか

そもそものきっかけは、確定申告という言葉自体が日常生活で馴染みがなかったことです。国税庁のホームページを読んでみても、専門用語が並んでいて意味がつかみにくく、正直どこから手をつけていいか分かりませんでした。

仕事でAIをほぼ毎日使っている立場として、「これも聞きながら進められるのでは」と思ったのが、AIを使い始めた理由です。

実際にAIに相談した3つの内容

私が今回のAIに相談したのは、主に次の3つです。

特定口座で売買した後の項目の埋め方

特定口座(証券会社が年間の損益を計算してくれる口座。「源泉徴収あり」を選べば納税まで代行してくれるが、「源泉徴収なし」の場合は自分で申告する必要がある)で株式を売買した後、申告書のどの項目に何を入力すればいいのか。ここは用語も画面も初見では分かりにくく、AIに下書きを作ってもらいながら進めました。

配当の申請方法

配当をどう申請するかについても、同じようにAIに聞きながら進めました。

暗号資産のステーキング報酬の計算方法

私は実際に暗号資産のステーキング(暗号資産を保有・預け入れることで、その対価として報酬を得られる仕組み)報酬を受け取った経験があります。ただ、受け取った瞬間の正確な日本円換算額を追うのは実務上難しく、私自身の判断でその日の最高値を使って計算し、AIにも相談しながら申告に反映しました。

〔要確認:ステーキング報酬の評価額は、本来「受け取った時点の時価」で計算するのが原則とされています。取引所によっては受取時点の時価を記録していない場合もあり、その場合はその日の終値や平均価格を使うのが一般的とされているようです。私は当日の最高値で計算しましたが、この方法が適切かどうかは公式情報や税理士等に必ずご確認ください〕

AIにどこまで任せたか

今回、AIにお願いしたのは下書き作成・用語の意味調べ・計算チェックの3つすべてです。分からない用語が出てくるたびに意味を確認し、計算が合っているかもAIにチェックしてもらいながら進めました。

ただし、これは正確にはAIに「教えてもらいながら自分で埋めた」に近い感覚です。次の章で触れますが、AIの説明がそのまま画面と一致しない場面もあったため、最終的な入力は自分の目で確認しながら行いました。

Gemini・ChatGPT・Claude、実際に使って分かった違い

今回、メインで使ったのはGeminiです。ChatGPTとClaudeも、当時のそれぞれの無料枠で試しました。

  • Gemini:無料枠でも利用上限に達することがほとんどなく、使いやすかった
  • ChatGPT:無料枠だと利用上限にすぐ達してしまい、使いづらかった
  • Claude:ChatGPTと同様、当時の無料枠では利用上限にすぐ達してしまった

回答の精度そのものは、3つとも当時は大差ないという印象でした。だからこそ、不安な点は複数のAIに同じ質問を投げて、答えが一致するかを確認するダブルチェックのやり方が有効でした。

正直に言うと、微妙だった点・大変だった点

良かった点ばかりではありません。画面操作に関する説明は、時々実際の画面と一致しないことがありました。税制や計算そのものの説明は問題なかったのですが、「ここをクリックしてください」といった操作手順の説明はズレることがあり、結局は自分の目で画面を確認しながら進める必要がありました。

また、正直なところ時間もかなりかかりました。不慣れだったこともあり、着手から完了まで約1週間、実際に作業した時間は延べ約16時間ほどです。AIに調べてもらいながら、かつダブルチェックもしていたので、その分時間がかかった形です。次回は今回学んだことがある分、もっと短縮できると思っています。

確定申告ソフトは使わなかった理由

freeeやマネーフォワード クラウド確定申告のような確定申告ソフトは、今回使っていません。私が対応する必要があったのは、株の売却・配当・暗号資産のステーキングのみだったため、専用ソフトを使うほどの規模ではなく、AIとe-Taxだけで完結できると判断しました。

この経験から思う、向いている人・向いていない人

AIに丸投げする人には向いていません。AIは必ずしも正しい答えを返すとは限らないため、確認をせずにそのまま進めると、間違いに気づけないリスクがあります。

逆に、AIの回答を参考にしながら自分でも活用する人には向いています。一人で申告内容を調べて整理するより時間を短縮できますし、AIに聞きながら進める過程で確定申告そのものの理解も深まりました。今回学んだことで、来年はさらに時間短縮できると思っています。

もう一つ収穫だったのは、確定申告でAIを使ったことで、AIの使い方自体を学べたことです。「意外なところでAIってこんな使い方ができるんだ」と気づけたことで、他の場面でもAIを活用できるシーンが増えたと感じています。

よくある質問(FAQ)

Q. 確定申告ソフト(freee・マネーフォワード クラウド確定申告など)は使わなかったんですか?

使っていません。株の売却・配当・暗号資産のステーキングのみが対象だったため、AIとe-Taxだけで対応できました。

Q. SBI証券・楽天証券を併用していると、確定申告はもっと大変になりますか?

私自身の併用の実体験(NISAは1人1口座までという大前提や、確定申告のリアルな話)は、別記事で詳しく解説しています。

【6年併用】SBI証券と楽天証券の使い分け|メインを楽天にした理由
SBI証券と楽天証券の使い分けは?投資歴6年の会社員が、NISAは楽天・日本の個別株はSBIという実際の分け方と、そう分けた理由を公開。1社から分け始めた移行途中の状態も正直に書いています。

まとめ|AIは”丸投げ”ではなく”聞きながら”使うのが正解

この記事のまとめ
  • 特定口座の入力・配当申請・暗号資産のステーキング計算をGemini中心にAIへ相談
  • Geminiは無料枠で上限に達しにくく、ChatGPT・Claudeは上限に達しやすかった。精度は当時大差なし
  • 画面操作の説明はズレることがあった。所要時間は不慣れで1週間・延べ16時間
  • AIに丸投げする人には不向き、参考にしながら自分でも活用する人には向いている

確定申告は、AIに丸投げするものではなく、参考にしながら自分でも確認して進めるものだと感じています。今回学んだことを活かして、来年はもっと短い時間で終えられそうです。同じように確定申告に苦手意識がある方は、まずは分からない用語をAIに聞いてみるところから始めてみてください。

本記事は筆者個人の体験に基づく情報提供であり、特定の税務処理や申告方法を推奨するものではありません。AIの回答は執筆時点のものであり、必ずしも正確とは限りません。確定申告に関する最終的な判断や個別の処理については、国税庁の公式情報および税理士等の専門家に必ずご確認のうえ、ご自身の責任で行ってください。

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